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張り子先日、「ブライスのお祭りsetを作って欲しい」という御依頼があった。参考にお祭り衣装のHPをいくつか見ていたら、中に張り子のお面を発見した。私の洋服setには、必ず小物を付けるようにしているので、これはちょうどイイ!と今回初めて張り子に挑戦した。張り子は以前から気になってはいたものの、油粘土や石膏など、うちにはない材料を使う為、なかなかきっかけをつかめずにいた。 |
張り子の招き猫。顔に愛嬌があって購入。買った時は青光りするくらい白かったのに、すっかりヤニが付いて再生不可能。 | 張り子の作り方を御存じない方の為に簡単に説明する。まず初めに油粘土で原形を作る。次ぎに原形を焼石膏で型取りし(立体物なら半分ずつ型取り)、できた石膏の型の内側に和紙をちぎって糊で貼付け、乾いたら取り出して、立体物なら二つを合わせて接着する。何が難しそうかって石膏の型取りなんてやったことがない!う〜ん・・・と思い悩んだ結果ひらめいた!油粘土にそのまま貼付けてみよう!! |
早速油粘土を購入。油粘土自体、触るのは小学校以来かも?!最近は樹脂粘土を使うことが多く、もたもたしてると固まってきてしまい、変な皺ができてしまったりするので、時間との闘いだったのだ。永遠に固まらない油粘土がやけに楽しい!原形は、上に和紙を張り重ねて、形があまくなることを考慮し、目や口部分の溝は深めに作った。 | |
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たかはし・はしめ工房の張り子。馬が、絵本「スーホーの白い馬」に出て来る馬に似ているのが気に入って購入。十二支そろえる予定。首をふる仕掛けになっている。 | さてここからはかなり自己流。粘土の原形の上に水で湿らせたガーゼを一枚、原形に添わせる形で貼付けた。 糊はでんぷん糊を水で溶かしたものを使用。紙は、版画用に買ってはみたが使えなかった習字用半紙である。 紙の片面に刷毛で糊を引き、手でちぎってガーゼの上に貼付けていく。一回目はガーゼから紙が浮いて、かなり貼りにくかったが、二回目からはうまく張り付いた。通常、和紙は張り子用というのが市販されているのだが、使用したのは習字用の半紙であるので、3mm程の厚さにするのに20回以上繰り替えし貼った。 |
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貼りつけているときに、どうしても皺ができてしまうが、上から指でこするとかなりなじんだ。多少の皺も味である。完全に乾いて堅くなったらガーゼを持上げて原形からはずし、アクリル絵の具でペイントした。二日程かかってやっと完成した!早速ブライスのお祭りsetに合わせてみたら、デカイ!大きすぎる!で、小さめサイズを作り直したのだが、やっぱりデカイ。ブライス人形の頭と体のサイズに差がある為、なかなかピッタリの大きさがつかめない・・・。 | |
油粘土で作った原形 | ||
結局、お祭りsetにつけるお面は、軽量樹脂粘土で、ささっと作ってしまった。手元には行き場のない張り子のお面が二つ。 並べて写真をとったら、狐の親子のようだ。 13年前のちょうど今頃、アメリカはテキサスから、留学生の女の子がうちにホームステイしていた。言葉が全く通じないまま、一度だけ仙台の街を一緒に歩いたことがある。その時、民芸品店でこんな張り子のお面を見つけて、彼女にプレゼントしたのを思いだした。彼女はまだ持っていてくれているだろうか・・・。 2004/08/01 |
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