クリスマスとサントン人形

クリスマスシーズンがやってきた。街はプレゼントとイリュミネーションだらけ。この頃になると思い出すのは子供の頃の事だ。両親は4人の子供達へのプレゼントに、大変だったと思う。小さい頃は寝ているうちに、枕元にプレゼントを用意しておいてくれたものだ。あの頃のプレゼントはおもちゃというより、絵本や絵の
具が多かったように思う。クリスマスに大雪が降って、停電になった年もあった。母親が仕事の帰りに弟への巨大なガンダムのおもちゃを買って、雪まみれで帰宅したのを覚えている。その夜はロウソクをともしてのホワイトクリスマスになり、大人にはさんざんな日だっただろうが、子供の私はいつもと違う夜に興奮したものだ。 サンタからのプレゼントが、実は両親からのものだったと気付いたのは、いくつの時だろう。
もう一つの思いでとして教会でのクリスマス礼拝がある。教会に通うきっかけは、幼稚園が教会だったからだ。姉と同じ一般の幼稚園への申し込みが遅れた為に、私だけが兄弟達とは違う幼稚園に通うことになり、その幼稚園兼教会が、日曜礼拝をおこなっていた流れで、姉と私の二人が毎週日曜は礼拝に参加することになった。私達が通っていたのは子供の為の礼拝だったので、毎年12月には、クリスマス会が開か
れた。毎回、クリスマスを題材とした劇をやるのだが、セリフのある役をもらえると嬉しくて、一生懸命に練習したことを覚えている。クリスマスプレゼントとして、陶器の人形や、お菓子のプレゼントがもらえるのだが、それがまた楽しみだった。右上の三つのお人形はその時頂いたものだ。写真一番左のが一番古く、幼稚園の頃に貰ったものなので、かれこれ30年も前の年代物だ。落として割れたことがあるらしく、首にボンドでのつなぎ目がある。今年は姪が、保育園のクリスマス劇で、宿屋の女主人を演じるらしい。マリヤ様や天使の役は、自分よりやりたい子がいるので、譲ったのだそうだ。なんて控えめ!ちなみに私は幼稚園の頃、主役のマリヤ様に立候補して、ジャンケンでちえこちゃんに負けてしまい、哀れに思った先生が天使の一番にしてくれたのだ。でも、その時の集合写真を見てみると、首を傾け、口をポカンと開いた、アホづらの天使が写っている。じゃんけんで負けてよかったのだ。
20代のクリスマスは、すっかり本筋をわすれ、お祭り騒ぎのクリスマスをすごした。左の二体の天使は、アメリカに住んでいた姉からのプレゼント。写真左側の天使は届いた時、割れてしまって、ばらばらになっていたのを、ボンドでつなぎあわせているためつなぎめだらけだ。これをもらった年の10月に、姉を訪ねてニューヨークにいったのだが、その時迷って買わずに帰ってきたので、とても嬉しかった。
同じ頃、部屋をクリスマスらしく飾ろうと思い、小さなクリスマスツリーやリースを購入し、サントン人形を作った。欧米では12月になると、サントン人形をひとつずつ飾っていき、25日に赤ちゃんのキリストを最後に飾るとか。雑誌で見て憧れて作ってみたのだが、羊も一匹や2匹じゃ格好がつかないし、登場人物も結構多いので、かなり大変だった。しまいには嫌になって、最後に作った天使なんて、ゆがんだ出来損ないになってしまった。仙台に戻ってからはずっと箱の中だったのだが、今年は場所を作って飾ろうかと思っている。