2014年あべいづみ個展 
亡き母と私のふたり展

昨年2014年6月3日〜8月31日の3ヶ月間、仙台の"秋保の杜 佐々木美術館&人形館"にて11年ぶりの個展を開催した。初個展では4年前に亡くなった母の友人達が大勢いらしてくれたことを思い、母が晩年勤しみ描いたテンペラ画と絵手紙用に残した作品も共に展示し、「ふたり展」とした。
個展の話しを頂いたのは2月頃。とってもありがたいお話だったのだが、毎日の雑務やバイトに追われ、動物人形と版画とはすっかり遠ざかってしまっていた為、新作が全くない状態。お受けするのを躊躇したのだが、旧作でもかまわないとのお言葉に甘えさせていただくことに。せめて個展までの3ヶ月間で一つでも新作を増やそうと悪戦苦闘の日々をすごし、3点の動物人形と今回のメインともなる「大きな羊」を完成させた。仙台市中心部からは少々不便な秋保の地、また私営とはいえ美術館である為、入場料が必要となってしまう。
お客様がいらしてくださるか心配していたのだが、今回 母のプロフィールボード
も多くの方に御覧いただき感謝である。「大きな羊」は美術館の買い取りとなり、今は3月までの冬眠となっている。

今回も雑誌や地元の情報誌、新聞への掲載、観光ホームページにものせて頂き、個展後には河北新聞の夕刊にて美術家として写真入りで紹介頂き、カメ以上にのろいけれど、作家として一歩前進できたような気がしている。
会場に足を運んで頂いた方に版画の新作をお見せできなかったのが心残りで、お礼状に合わせて今回の個展「ふたり」をテーマに新作版画を彫り、皆様に郵送した。モデルは幼い頃の母と自分である。版画が到着した方々からもお礼のお礼として暖かいメールやお手紙が届き、思いをこめれば伝わることを実感した。
クリスマス直前の夜、灯油を入れる為に庭に出て、久しぶりに流れ星を見た。流れ星のいいことがおこらないかな...と思っていた翌日、来場頂いた女性より御自身で絵柄を付けたという鉢に植えられたヒヤシンスの鉢植えが届いた。ヒヤシンスがこんなにいい香りがするなんて、その時初めて知った。2015/01/12

<2014年個展風景>

15.1.12
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お礼状「ふたり」